Then & Now生デの今昔

ワークショップ第二弾《彩る》の報告

2025年2月15日に開催しましたワークショップ第二弾《彩る》の報告です。

ワークショップ第二弾は、フラワーアレンジメントです。「ギャラリータカオは、花が似合うと思うの。ぜひこの素敵な空間で、お花を活けたい」という副会長の近藤理恵さんの楽しい思いつきが、この企画の発端でした。

そこで、当会の会計監査を担当している南雲信子さん(1985年度卒)に講師をお願いして、「食卓を彩るフラワーアレンジメント」を行なう運びとなりました。南雲さんは、趣味で始めたフワラーアレンジメント教室に縁あって勤め、資格を取るまでに至ったそうです。

この日、用意された花材は、『生デの会』のロゴマークにちなんで黄色を基調に春を先取りしたイメージの花々です[写真1]。花の種類は6種(花の名前は下記に)、盛りだくさんです。また、アレンジメントに欠かせないグリーンの素材は、南雲家の庭から採ってきてくれた鮮度抜群なものもありました。

◉写真1

花器に土台となる緑色の吸水フォームをセットするところから始まります。吸水フォームは使用する前に水を張った容器に浮かべ、丁寧に浸水させます。最初は浮くので、初心者ばかりの私たちは、力尽くで沈めようとしてしまうのですが、これはNG。ゆっくり水を含ませないと空気が入ってしまい、茎から水を吸えなくなるのだそうです。全体に水分が行き渡った吸水フォームを花器に合わせてカットします。スッとカッターが入る感触は、気持ち良くてたくさん切りたくなりますが、ぐらつかない様にしっかり納めます。高さは器から3cmほど高くし、角をカットしました[写真2]。

さぁ、お花を活けます。まず、主軸となる花を決め吸水フォームの中心に挿します。続いて放射線状になる様に花を挿していきます[写真3、4]。今回のアレンジメントは、「食卓に飾る」がテーマです。テーブルに置いた時に、花が360度どこから見ても美しく見え、そして、食卓に座った相手の顔が見える高さを心がけて活けます。

大事なポイントは、花の個性を見極めることだそうです。花の形や向き、茎の動き、葉の表裏、一本一本丁寧に作業をします。また、吸水フォームは、茎を挿すと穴が空いてしまうので、計画性が必要です。

さらに、土台を見えない様にしなくてはと、あれこれ試行錯誤しているとぎゅうぎゅう詰めになってしまい、手が止まってしまうこともしばしば。バランスや空間も意識して、と先生は言いますが、なかなかどっこい思い通りにはいきません。

作業は、それぞれ性格が出てきます。大胆に進めて行く人、ゆっくりゆっくり考える人、困るとすぐ先生に頼る人、アドバイスを気にも留めない人…。私は、黙々と花を活ける皆さんを見ながら、8号館1階にあった木工工房での授業風景を思い出していました。わちゃわちゃしている学生たちを指導している網戸先生と川村先生の楽しそうな笑顔。ものづくりが大好きな大人に習った矜持は、今もふとした時に蘇ります。

◉写真2
◉写真3
◉写真4

さて、出来上がった渾身の作品を眺めながら、和やかに茶話会をしました。豪華なフラワーアレンジメントが9個も並ぶと圧巻です。[写真5、6]

最後に講師の南雲さんの作品をアップしました[写真7]。花々がそれぞれの居場所を得てのびのびと気持ちよく広がり、そよ風が通り抜けて行くようです。ああ、空間ってこういうことかと一目瞭然、さすがの一言です。

今回は花を通して、ものづくりの奥深さ、楽しさを学び直しました。うららかな春の陽射しも手伝って、温かで充実した時間でした。次回は何をしましょうか。リクエストお待ちしています。

《花》ガーベラ、バラ、スプレーバラ、アルストロメリア、スターチス

《グリーン》ユーカリ、アイビーなど

◉写真5
◉写真6
◉写真7